2017年07月19日

どこにあるか分からないけど 楽園を夢見た



伝説の忍びを見てきました。










いやほんと、
人を人とも思わない、
てか人の命を雑草か何かのように薙ぎ払っていく虎狼の族(やから)ナンバーワンだけあって
無門、本当に掴みどころがなくて恐ろしい人でした。
飄々としていて、誰が相手でもうっすら笑みを浮かべ
ためらいなく相手の首を搔っ切っていく感じ、原作のテイストもそうなんですけど
それが不気味でありユーモラスでもあり愛嬌も感じさせ、その無敵っぷりがスカッとさせるというか。

原作を読んだときに、当て書きなんじゃないかって思うくらい、大野さんのキャラにマッチしてて
猫背で 覇気がなくて ふにゃふにゃしてて 面倒くさそうで
でもその一挙手一投足を周りは気にせずにはいられないあの感じ、
誰にも出せる空気じゃ、ないんですよねー。まさに「ハマってる」としか。

で、その猫背がトボトボ歩いてたと思いきや
一瞬の身のこなしは鮮やかでしなやかで美しいの、ズルくないですか〜!
あんなん、みんな目が奪われちゃうやつですよ〜。

伊賀ものたちの地獄のような人でなしっぷりがまた、見どころで。
一見、同郷の集団でそこに何らかの統制とか規律とかありそうなものなのに
たまたま利害が一致しているから殺し合わないだけで
伊賀衆としての絆みたいなものは何ひとつない感じ、
まあ俸禄が出るからとりあえず言うことは聞くけど
そこに主従関係も人情もない、ひとたび利害が対立すればみんなが敵、みたいな
ある意味最も単純で素直で残酷な人たちの集まりで
そこに生まれ落ちて人の心を持ち合わせたまま育ってしまった鈴木さん演じる平兵衛は、
不幸だとしか言いようがないですよね…
あっという間に無門に殺されちゃったけど次郎兵衛(満島くん)のほうが、そういう意味では、伊賀もの気質であったよね…。

で、そんな中で誰も寄せ付けない強さを持つ無門の唯一のウイークポイントが、石原さん演じるお国さんで。
おそらく一目惚れかなんかして、わざわざ西国まで出張って行って
寝所に忍び込んで大風呂敷広げてさらってくるくらいだから
まあ頭が上がらないですよね。
誰かの命を奪うことには何のためらいもない無門が、お国さんの前に出ると目も合わせられないくらいモジモジしちゃって弱気で
大野さんという人はこういうお芝居がホンットに上手い!!
忍びとしての無門と、うだつのあがらない夫としての無門のギャップktkr!!
ここの二面性をとっても、大野さんにすごくハマる役だなあと思いながら鑑賞しました。

あとは、大膳演じる伊勢谷さんが流石すごかった。
登場人物の中で、最も戦国武将っぽい武将で
伊賀ものたちの破天荒ぶりを際立たせるためにも、義を重んじる重厚な武将でなくてはいけないと思うんですけど
で、伊勢谷さんって長身でスリムでスタイリッシュで、
戦国武将にしては軽く見えてしまいそうなところ
なんだろ、目ヂカラと豪快な大きい口とカリスマ性でもって
あの巨大な弓を使いこなす、伊賀ものたちも恐れる屈強な闘将として存在感を発揮してたの、すごいなあと思いました。
無門を始めとした伊賀勢が、無秩序で軽快で無重力なぶん、伊勢谷さんの力強さがまた、物語の大きな要になってたと言うか。あと、鈴木さんの真っすぐすぎる正義感との対比も。


アクションシーンも満載で
無門VS次郎兵衛ももちろん
山場の、無門VS平兵衛の川シーンもまあものすごい手数と迫力で
監督はこれを大野さんで撮りたかったんだろうなあと勝手に思ったりして。
また無門がここで初めてくらいに刃を受けて負傷するのですけど
でも全然焦った様子がなく、むしろどんどん目が据わっていくというか研ぎ澄まされていく感じが、
本当に不気味で怖くてカッコイイ。

ちょっとだけ思ったのは
原作にある、無門が大膳の槍からお国さんを救う場面と
最後、信長と対峙する場面がなかったのが残念でしたなー。
どちらも無門がものすごくカッコイイシーンなので…。
あとは、なんか途中で伊賀もの=現代人と、一瞬フラッシュバックさせるような演出があって
あそこは要らなかった!!と思いました。あ、個人的な感想です。
あそこ何だか急に押しつけがましくなったぞ、と思っちゃいました(笑)
わざわざ映像で重ねなくても、あそこのモノローグで充分伝わってたと思うんですよね…。


無門の一番好きな表情は、信雄(知念くん)の寝所に忍び込んだシーンで。
普段の大野さんでは絶対に見られない、冷たいとも違う感情の無いとも違う、
底冷えのするような表情が、強烈にすさまじくて震えました。
大野さん…あんな顔するんだ…(トゥンク) みたいな。
復讐に燃える成瀬さんにも冷たい眼差しはありましたけど、
またそれとも違うんですよね…ちょっとまだ子供じみている信雄に対する冷笑もまざってるような。
あー身震いする。

唯一、無門が感情を爆発させるお国とのシーンは
わたくし正直、原作読んだときはそこまでズシンと来なかったんですけど(「えー!」とはなった)
映像になって無門な大野さんの取り乱しようを見たらあまりに切なくつらく、
「なんでそうなったかな!ほかにやりようがあったんじゃ!!ヽ(#`Д´)ノ」と
モンペクレームつけたくなるくらいショックを受けまして
それも、大野さんが、無門に血と肉とまなざしと声をつけて魅力的にしちゃったからなんだなーと
あらためてその力量に敬服いたしました。
マジ無門どの、魅力的(*´д`*)(語彙貧)


あ、あと「後先考えて無茶できるかぁ!!」のとこも好き(*´д`*)


エンディングテーマの「つなぐ」、ものすごく作品にマッチしてますよね!
この曲のメロディが大好きなのですけど
作曲された方がスウェーデンの方だそうで、でもすごく和テイストに聴こえるの、はー、すごいー。



マキタスポーツさんとでんでんさんを素で間違えたエピソード、面白すぎて一生忘れません(震笑)


posted by はなお at 19:41| Comment(2) | 嵐・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はなおさん、こんあいば!

ようやく先週、忍んで来ましたので、コメントに書き込みできます。

私は原作読まない派ですので、うすうす感じてはいたけど、救いはあれど、あまりに哀しい結末に、えー…となりまして、数日落ち込んでおりました。

まさに当て書きとしか思えない、生まれ変わりじゃね?としか言えない大野さんの演技だからこそ、そこまで感情移入してしまったのだと思います。

伊勢谷さんはカッコいい役所ですよねー!
応援上映だったら『キャー大膳様〰!』と叫んでしまいそう(だって無門はお国一筋だし)

男の人、こーゆー映画、好きだろうな…というのが初回の感想です。私もちょっと、『川じゃ!川じゃ!』言いたい(^_^;)

明日、字幕付き上映に、娘と忍んで来る予定です。忍の唸りにしか聞こえなかった所も台詞になってると聞いたので確かめたいのと、若い子には、昔の身分や言い回しを視覚的に見たほうがわかりやすいかな?と思って。

メイキングが早く見たいです。
Posted by ゆずのん at 2017年07月25日 20:14


>ゆずのんさんも無門殿に会われましたか!!

いや、本当にすごいですよね大野さん…。
ほぼほぼスタントなし、ほぼほぼCGじゃなくて生身アクション、
そしてアクションももちろんそうなんですけど、
それ以外の、普段の無門のキャラクターをすごく魅力的に演じてらして、

わたし、確信しました…

大河ドラマ、あるなと!!!!


大野さんって本当に不思議で
普段5人でしゃべってるときは、ふわふわ漂うようなしゃべり方なんですけれども
いざ役に入ると、その発声と活舌がすごくきれいで
言葉がよく通りますよね。
特に、時代劇のせりふ回しは独特で難しいと思うのですが
(忍びの国、そんなに時代劇チックではないにせよ)
せりふ回しに全く違和感を感じなかったの、本当にすごいと思いました。

大河……あるな!!!(2度目)

字幕上映、わたしも気になっています。
字で見せてもらえると、いろいろ関係性や情勢が分かりやすくなりますよね〜きっと。


あと、信雄の城の奥女中たちはきっと
大膳ファンクラブ結成してますね。間違いないです(笑)
(わたしも入りたいww)

Posted by はなお at 2017年07月26日 17:36
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